もう雨漏りに悩まない!プロが教える簡単な防水工事の手順とポイント

局地的な大雨が増えている昨今、家の雨漏り対策がますます重要になっています。雨漏りをそのまま放置すれば建物の構造を傷め、修繕費用が膨らんでしまうケースもあります。
そこで重要になるのが防水工事です。建物の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するために、適切な防水対策でメンテナンスしましょう。
今回は、防水工事の手順やポイントをプロの視点で解説していきます。

防水工事は、家を水から守る重要な作業

防水工事とは、建物の屋根、外壁やベランダなどの部分に特殊な材料を施工し、雨水や湿気の侵入を防ぐ作業のことを指します。
建物の種類や構造、使用目的によって適切な防水工法は異なりますが、基本的な目的は建物内部への水の侵入を防ぐことです。防水工事は新築時はもちろん、既存の建物のメンテナンスとしても重要な役割を果たします。
損傷のほか経年劣化で防水の性能が落ちてしまった場合には、雨漏りだけでなく、結露やカビの発生、構造材の腐食など、さまざまな問題を引き起こしてしまう可能性があります。

防水材の種類

防水工事に使用される材料は、施工箇所や求められる性能によってさまざまです。主な防水材料には以下のようなものがあります。

ウレタン系防水材

塗膜防水の一種で、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねることで水を通さない防水層を形成します。 継ぎ目のない仕上がりになり、複雑な形でも施工でき、場所を選ばず施工が可能です。

FRP防水

塗膜防水の一種で、FRP樹脂とガラス繊維のシートを組み合わせて防水層を形成します。 紫外線の影響を受けやすいため、定期的にトップコートの塗り替えが必要です。

シート系防水材

塩化ビニールや合成ゴムでできたシートを貼る防水材です。 広い面積の防水処理が容易にでき、短期間で施工が可能です。既存の防水がシート防水の場合、その上からシート防水で改修もできます。

アスファルト系防水材

アスファルトを主成分とし、紙や不織布に染み込ませた防水材です。屋上やベランダなどの平面部分に使用されます。他の工法より耐用年数が長めです。
これらの材料は、それぞれ特性が異なるため、家の構造や予算、元の工事状況などを考慮して適切なものを選択することをおすすめします。

防水工事の基本的な手順

防水工事の手順は、使用する材料や工法によって異なりますが、一般的な流れは以下のようになります。
下地処理 
砂、ほこりなどが蓄積された施工面の清掃を行い、防水材が密着しやすい状態にします。 傷んだ場所は補修するなどの下準備をします。 下地に凹凸があると防水層に厚い部分と薄い部分ができることがあるのでできるだけ均一にします。


プライマーを塗布
防水材の密着性を高めるため、下地としてプライマーを塗ります。 プライマーとは、最初に塗る塗料を意味します。


防水材の施工
選択した防水材を規定の厚さで塗布、または貼り付けます。 防水材の種類によっては二度塗布する場合もあります。乾燥時間を短縮して次の工程に進むと、防水性能が低下するため注意しながら進めます。
シート防水の場合は継ぎ目の処理も大事なポイントになります。


(工法により)トップコートの塗布
工法によって必要な場合は、防水層を紫外線や物理的な損傷から守るためのトップコートを塗布します。


完了
完全な防水層が形成され、防水工事が完了します。防水処理の終わった現場をご確認いただいて、完了・引渡しとなります。


これらの手順を丁寧に行うことで、長期間にわたって効果を発揮する防水層を形成できます。プロの技術者は、各段階で適切な技術と材料を用いて、高品質な防水工事を施していきます。

防水工事は天候・季節にも配慮を

屋根塗装・防水工事の実施には、複数の重要な要素を考慮する必要があります。

第一に、気象条件が挙げられます。雨天は塗料や防水材の硬化を妨げるため、施工から乾燥までの期間はできるだけ晴れの日が望ましいです。
また、気温も重要で、塗料が急速に乾燥してしまうため高温時は避けるほうが望ましいでしょう。

いつ防水工事を行う?

防水工事が推奨される主なタイミングはいつでしょうか。以下に紹介します。


防水面の劣化の兆候が見られた場合
防水面の剥がれ、めくれ、ひび割れ、膨らみ、目地部の浮きなどの劣化や変化が見られた場合は、迅速な対応が必要です。


防水材の耐用年数経過時
各種防水材には固有の耐用年数があり、それを超えた時点で改修が必要な状態といえます。素材にもよりますが、防水材は約10年で劣化が始まるものが多いため、見た目では分からなくても防水性能は低下しており、予防的な改修工事が望ましいです。

また、適切な排水設備の整備や日常的な清掃も、建物を水から守るために重要です。
ルーフドレンという、屋上やベランダ、バルコニーなどに設置された雨水や落ち葉などが集まる場所もチェックが必要です。雨どい、ルーフドレンの定期的な清掃や、屋上やベランダの排水口の点検などもこまめに行いましょう。

おわりに

防水工事は、建物を長く快適に使い続けるための大切な工事です。防水は、一度行えば永久に効果が持続するわけではなく、徐々に性能が低下していくため、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。

小さな異常を早期に発見し、早めに対処を行うことで、大規模な修繕を防ぐことができます。記事を参考に、ご自分の家に適した雨漏り対策を検討してみてください。

小林建設では、防水工事を得意としており、さまざまな工法の中で、お客様のご要望をしっかりヒアリングし、住まいに合った防水工事を選定し施工しています。
建物の寿命と快適な環境を守るため、プロの技術を活用した防水工事を検討してみてはいかがでしょうか。

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