初めてでも安心!足場工事の流れと費用、知っておくべき基本知識を徹底解説

家の外壁塗装やリフォーム、屋根の修理など、住宅のメンテナンスを行う際に欠かせないのが足場工事です。
足場というのは工事には重要なものですが、一般の方にとってはなじみが薄く、どんなものかイメージが湧かない人もいるかもしれませんね。
今回は、足場工事の基本から、その流れや費用、さらには依頼する際の注意点まで、初めての方でも安心して理解できるよう、解説していきます。

足場工事とは?

足場工事とは、建物の外壁や屋根などの高所作業を安全に、効率的に行うために、建物の周囲に仮設の作業用構造物を組み立てる工事のことを指します。
足場があることで、作業員は安全に高所での作業を行うことができ、また工事に必要な道具や材料を効率よく運搬することも可能です。
足場を使用する工事の例としては、主に以下のようなものがあります。

屋根・外壁塗装工事
屋根、窓、外壁などの修理・リフォーム工事
解体工事

これらの工事は、建物の高所で行われるため、作業員の安全確保と作業効率の向上のために足場が必要です。足場があることで、作業員は両手を使って安全に作業を行うことができ、また必要な道具や材料を効率よく運搬することも可能です。

足場工事の流れ

足場工事は、大きく分けて以下のような流れで進められます。

1. 事前調査
まず、現場調査から始まります。専門の業者が建物の状況や周辺環境を確認し、最適な足場の種類や設置方法を決定します。建物の構造や形状、工事の内容、作業期間などを考慮しながら、計画を立てます。

2.設計と見積もり
次に、足場の設計と見積もりが行われます。現場調査の結果をもとに、詳細な設計図が作成され、必要な資材や人員、工期などが算出されます。この段階で、施主との打ち合わせも行われ、工事内容や費用、スケジュールなどの確認が行われます。

3. 足場の設置
設計と見積もりが承認されたら、いよいよ足場の組み立て工事が始まります。専門の作業員によって、一本一本の部材が丁寧に組み上げられていきます。建物の規模や足場の複雑さによって所要日数は変わってきますが、安全性を最優先に慎重に進められます。

4. 工事開始
足場が設置されると、本体工事(外壁塗装や屋根修理など)が行われます。足場があることで、作業員は効率よく、安全に作業を進められます。

5. 足場の撤去
本体工事が終了したら、最後に足場の解体作業が行われます。組み立て時と同様に、専門の作業員によって慎重に解体されます。解体後は、周辺の清掃や片付けも行われ、工事前の状態に戻されます。

6. 完了検査と引き渡し
工事全体が終了すると、最終確認が行われ、問題がなければ工事完了です。足場撤去後、建物の引き渡しが行われます。
このように、足場工事は単に足場を組み立てるだけでなく、計画から撤去まで一連の流れがあり、それぞれの段階で専門的な知識と技術が必要とされます。

足場工事にかかる費用は?

日本の一般的な戸建て住宅足場の相場は、工事業者によって足場の単価は変わりますが、大体のところ、1㎡当たり700円~1,000円が相場です。
ただし、これはあくまで目安で、3階建てや住宅の形状が複雑な場合など、条件によっては相場を超えることもあります。

費用を構成する主な要素としては、足場材のレンタル料、組み立て・解体の人件費、運搬費、保険料などがあります。

さらに、特殊な条件下での工事の場合は追加費用がかかることがあります。例えば、狭い路地や傾斜地など、足場の設置が難しい場所では、特殊な足場や機材が必要となり、費用が増加する可能性があります。

足場工事の費用は本体工事(塗装や修理、リフォームなど)と合わせて見積もられることが多いため、足場工事だけの費用を正確に把握するのは難しい場合があります。見積書を確認する際は、足場工事の費用が明確に記載されているかどうかを確認しましょう。

主な足場の種類

足場にはさまざまな種類があり、工事の内容や建物の特性に応じて最適なものが選ばれます。主な足場の種類について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

枠組み足場
最も一般的な足場です。鉄パイプを四角い枠に組んだものを積み重ねて組み立てる足場で、安定性が高く、さまざまな現場で使用されています。組み立てや解体が比較的容易で、コストパフォーマンスも良いため、多く採用されています。

単管足場
鉄パイプ(単管)を自由に組み合わせて作る足場で、複雑な形状の建物や狭い場所での作業に適しています。自由度が高い反面、組み立てには高度な技術が必要で、枠組み足場に比べてコストが高くなる傾向があります。

くさび式足場(くさび緊結式足場)
くさび緊結式足場は各部材がシンプルなつくりで軽量で、部材をハンマーで簡単に組み立てることのできる足場です。専用のジョイント(くさび)を使って部材を接続するため、がたつきが少なく、安定性に優れています。
そのほか、建物内部の天井工事などに使用される「ローリングタワー」など、特殊な足場もあります。
どの種類の足場を選ぶかは、建物の構造や工事の内容、周辺環境、コストなどを総合的に考慮して決定されます。

足場工事では安全対策が重要!

足場工事において、安全対策は最も重要な要素の一つです。高所での作業が多いため、落下事故のリスクが常に存在します。また、足場の崩壊や資材の落下など、さまざまな危険が潜んでいます。そのため、適切な安全対策を講じることが不可欠です。

まず、足場そのものの安全確保が重要です。足場は労働安全衛生法などのルールに基づいて設置される必要があります。十分な強度を持つ部材を使用すること、適切な間隔で支柱を設置すること、安全な作業床を確保することなどが定められています。

次に、転落防止対策が重要です。高さ2メートル以上の場所で作業を行う場合、手すりや中さん、幅木などの設置が義務付けられています。また、作業員は安全帯(ハーネス)を着用し、安全を確保して作業に当たります。

さらに、落下物対策も重要です。メッシュシートや養生ネットを設置して、工具や資材の落下を防ぎます。また、作業員はヘルメットの着用を徹底し、地上の歩行者の安全も確保します。

工事を依頼する際の注意点

足場工事を含む建築工事を依頼するときは、どのような点を重視したらいいのでしょうか。特に足場業者の選び方は工事の安全や品質に大きく関わってきますので、最初の段階が肝心といえるでしょう。

足場の施工実績
まず、施工会社を選ぶ際は、その業者の実績や経験を重視しましょう。足場の工事実績が豊富な業者は、さまざまな現場での経験を積んでおり、予期せぬ問題にも適切に対応できる可能性が高いです。ホームページに過去の施工例などが掲載されていれば、参考にしたいものです。

足場に関する資格
次に、業者の資格や認定を確認することも重要です。足場の組み立て等作業主任者や職長教育修了者などの資格を持つ作業員が在籍しているか、また会社として建設業許可を取得しているかなどを確認しましょう。これらの資格や認定は、業者の専門性や信頼性を示す重要な指標です。

保険加入状況
さらに、保険加入状況も確認すべき点です。万が一の事故に備えて、適切な保険に加入しているかどうかを確認しましょう。特に、第三者に対する賠償責任保険は重要です。

見積書・契約書の内容
見積書の内容も慎重に確認する必要があります。足場工事の費用が明確に記載されているか、また追加料金が発生する可能性がある項目はないかなどをチェックしましょう。不明な点があれば、遠慮なく質問することが大切です。

工事のスケジュールや作業時間についても事前に確認しておくことが重要です。近隣への配慮も必要となるため、作業開始時間や終了時間、休日の有無などを把握しておきましょう。
契約書の詳細についてもしっかりチェックをしましょう。工事の範囲や期間、保証内容、支払い条件などが明確に記載されているか確認し、不明な点があれば説明してもらう必要があります。

コミュニケーションの取りやすさ
最後に、コミュニケーションの取りやすさも重要な選定基準です。質問や要望に丁寧に対応してくれる業者、説明が分かりやすい業者を選ぶことで、工事中のストレスを軽減し、スムーズに工事を進めることができます。

以上のような点に注意して施工会社、業者を選定し、信頼できる会社と綿密なコミュニケーションを取ることで、安心して工事を任せることができるでしょう。

おわりに

今回は、足場工事の基本から、その流れや費用、注意点などを解説しました。
足場工事は、建物のメンテナンスや改修において欠かせないものです。

小林建設は、足場に関する工事を得意としております。自社内に足場資材を保有しているため、足場工事におけるコストを削減し、素早く柔軟な対応が可能です。足場の手配や設置のほか、足場資材のリースも行っています。

足場を必要とする工事なら、ぜひお問い合わせください。